不急ではないものの、全くの不要ではないため、現在見頃を迎えているシャクナゲの見頃をはずさないように出かけたわけだ。
それでも不特定の他人に近づくのはさけたいので、人が混まない午前中早くに出かけた。
シャクナゲの季節だけ、拝観料が200円なので、上り口直前の受付で支払い入山する。
まだ、全部が咲いているわけではなかったが、深紅の花、ピンクの花、真っ白の花ありで、一斉に咲き誇っている様は見事だった。
また、初めて見る色や形の花もあって、重なり合って咲く様はとてもきれいだ。
受付でもらった地図を見ながら山道を上っていったが、花の園の最上部まで来たところで、シャクナゲのトンネルをくぐって細い脇道を下りて戻って来た。
その後、神仏習合の象徴「太郎天像」を拝ませてもらった。
姿形といい、「太郎」という名前といい、神像とも仏像とも言いいがたい国東ならではの像なのだという。
もともとは長安寺境内の六所神社に祀られていたらしいが、今は長安寺本堂横の収蔵庫に銅板法華経等と一緒に収められている。
受付の方に300円を払って、収蔵庫の鍵を開けてもらうと、正面に2童子を伴った太郎天像はあった。
絵本『くにさきの鬼』で見た通り、「ヒミコさま~!」とでも言いそうな角髪(みずら)を結い、まさに少年のような面持ちである。
すっくと立ったお姿はとても凛々しく、お顔は穏やかな表情をしておられた。
これが、あの厳めしい表情で有名な不動明王の化身だというのだから驚きだ。
900年ほど前に作られた木造で、国指定の重要文化財となっている。
写真に撮りたかったところだが、例にもれずこちらも撮影NG。
その横にある本堂は、とても立派でご本尊は「千手観音」様。
その本堂から見下ろす景色は、何とも絶景!
花を見ている時にはだれとも会わなかったが、帰る頃には車が7~8台に増えていた。
それでも、こういう時期なので、普段の10分の1位の人出だと、和尚さんは言われていた。
あまり神頼み・仏頼みをしない自分も、今日ばかりはコロナの早い終息を願って帰って来た。