2018年07月29日

『国東半島物語』を読む

 台風襲来のため、午後は完全に家の中に閉じ込められた。こんな日は「晴耕(私の場合「耕」は「刈」だ)雨読」よろしく、国東に来るにあたって買ってあった本を読むことにした。

 その本とは、国東のお寺の住職である通正知秀さんが書かれた『国東半島物語』(海鳥社)という本だ。
DSC00386.JPG

 この本によると、国東半島全体が昔から山岳信仰の修行者を集めた霊地・霊山だったということである。

 そんな土壌の上に、平安から鎌倉時代にかけて神仏習合の独特な仏教文化が花開いた。

 その文化のことを「六郷満山文化」と呼ぶらしい。六郷とは、ほぼ半島全体を占めた六つの郷のことである。

 その文化が一番栄えた時には、この半島に八百坊、二千人の僧人が満ちあふれ、さながら仏教浄土だったのだとか…。

 

 千年以上昔、この地は仏教を背景とした何ともすごい活気のあった半島だったのだ。

 なるほど、車でちょっと走っただけで、数多くのお寺が目につくし、家の周りを少し歩いただけで、岩窟には今なお続くいろいろな信仰の対象に次々と出くわすのも納得である。



 さらに、この本の「修正鬼会(しゅじょうおにえ)」という章には、「国東の鬼は人間に悪さをする鬼ではない。反対に悪鬼魔性を払ういい鬼なのだ。仏さまが鬼に姿を変えて、国家安穏、五穀豊穣、万民快楽、息災延命を祈るものである。」と書かれてあった。
 
 「鬼」は不思議な法力を持つとされ、鬼に憧れる僧達は「仏(不動明王)」と重ねられていったのだとか…。だから、今なお残る伝統行事の「修正鬼会」の晩は、人々は鬼の化身と共に笑い、踊り、酒を酌み交わすらしい。鬼は、節分に見られるように、忌み嫌われ追い払われどころか、「オンサマ、オンサマ」と親しみこめて呼ばれるとのこと。


 このように人々の生活や願いと密接につながった「鬼」や「鬼たちの活躍」が、「日本遺産」に認定されたのも頷ける。

 
 いろいろな表情に象られた鬼の面も見てみたいが、これら一連の行事もぜひ一度見てみたいものだ。


鬼会面の表情.png
      豊後高田市ホームページより転載
ラベル:本・コミック
posted by よっちゃん at 17:10| Comment(2) | 伝統文化 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
これはおもしろい!
Posted by アール at 2018年07月29日 19:50
いつか「鬼の姿」を一緒に確かめに行きましょう。
Posted by よっちゃん at 2018年07月29日 21:36
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