タイトルは「かたるし~ののかの国東不思議探訪」(一迅社・680円+税)で、この8月に発売されたばかりだ。
「あとがき」によると、「かたるし」には二つの意味があり、一つは「語りべ」という意味と、もう一つは「仲間になる人」という意味だそう。
中身は、女子高校生がサブタイトルにある「不思議探訪」に挑戦していくといった内容だ。
国東に来て、見ること・聞くことが初めてだらけの移住者にとっては、この土地や習俗を勉強するにはうってつけの本だ。
以前ブログにも書いた、この地での「鬼」の取り扱いが、他の地域とは全然異なっていることや、大分ならではの「おせったい」という慣習が連綿と続けられていることなどが、このコミックを読んでよく分かった。
国東では、今なお神や仏が、人々の生活の中にしっかりと溶け込んでおり、「鬼」や「あやかし」とて人間と敵対するものではなく、よりよく共存していける存在なのだ。
本屋のカウンターで、売れ具合を尋ねると、「ここに来て、バンバン売れてきた」とのこと…。
やはり、新聞(大分合同新聞)やSNSによる情報拡散の威力なのだろうか?
内容的にも、国東ならではの歴史や習俗に根差した神仏や鬼・あやかしの類の不思議話を、丁寧に調べて描いてあるところが受けているのかもしれない。
昨日の新聞には、このコミックが、豊後高田市の隣の国東市のすべての小中高校の図書室に置かれることになった記事が掲載されていた。
「大分合同新聞 8月24日(金)より」
たくさんの人が、国東をさらに身近に感じられるようになることを期待したい。
ラベル:本・コミック