2019年08月10日

国東半島の「黒津崎海岸」は砂鉄の宝庫だった

 国東半島の東端に位置する「黒津崎海岸」に行ってきた。
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 黒津崎という岬から南北に延びる白砂青松のその海岸は、海水浴場として有名で、ホテルや「道の駅」なども近い。


 以前にも訪れたことがあったが、今回の黒津崎海岸訪問の一番の目的は、砂浜に砂鉄が溜まっている様子を観察し、実際にその砂鉄を採集することにあった。
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 せっかく海へ行くので、コンディションがよければ泳ごうかなと思っていたが、近づいている台風の余波だろうか、若干波が高くて水も濁っていたので、泳ぐのはやめておいた。
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 かわりに岩場と砂浜で、心ゆくまで観察・採集を行った。

 引き潮だったために砂浜が広く現れており、そこに黒々と砂鉄の堆積した浜が向こうまで続いていた。
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 表面だけかと思って、黒い砂を手で掻いてみると、下の方まで黒い砂が続いている。
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 そういえば、その辺りでカニが掘った巣穴から運び出した小さな砂の塊も全部黒い。
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 カニが巣穴から掻き出した砂が全部黒いということは、ずいぶん下の方まで黒い砂鉄が堆積しているということだ。

 「黒津崎」という名前も、このふんだんにある黒い砂鉄の黒さから来ているのかもしれない。

 砂浜の普通の白砂と砂鉄を比べてみたら、この手で掻き集めただけの砂鉄の黒さが分かってもらえるだろう。
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 この砂鉄は、この黒津崎海岸だけで見られるのではなく、国東半島の海岸では普通の光景のようだ。

 それで、ここ国東半島では、古代からこの砂鉄を使って「たたら製鉄」が盛んだったらしい。

 この砂鉄と木炭等を使って、昔ながらの鉄作りを再現しようというプロジェクトも行われたようである。



 

 ちょうど海水浴に訪れていた地元の方に砂鉄のことを訊ねてみると、「以前はこの砂鉄を集めて売る商売があったよ」と教えてくれた。

 立派に商売として成り立つくらいの砂鉄の量があり、人件費もそう嵩まずに砂鉄を採集できる環境が揃っていたということだ。




 
 たくさんあるので、今後教室等で使うこともあるだろうと、レジ袋に半分程の砂鉄を集めて持って帰ってきた。

 他にも、海に来ると必ず拾う「流木」と、少しだけ打ちあがっていた「シーグラス」も、戦利品として持ち帰って来た。
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 これだけの収穫があれば、泳がなくても海岸に来た甲斐があったというものだ。



 他にも、この「黒津崎海岸」には、「おしり岩」という割と有名な大岩があるので、それを見に行った。
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 人も多くなくて、砂浜も岩場もあり、いろいろと多様な楽しみ方ができるこの海岸は、海遊びにお勧めだ。

 
posted by よっちゃん at 22:31| Comment(1) | 自然 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月22日

これからのサンショウウオの無事を祈ろう

 久しぶりに、ウチの近くに生息するオオイタサンショウウオの幼生を見に行ってみた。


 
 すると、このところの少雨で、湧き水のたまる水溜まりは縮小していた。

 心配になって水溜まりを覗いてみると、あれだけいたサンショウウオが目につかない。

 ことごとく成体になって、水から出て山に帰って行ったのだろうか?

 それならいいが…




 すると、一瞬水面に波紋が広がった。何だろう?

 しばらく目を凝らして待っていると、今度はサンショウウオが水面に口を出すのが見えた。

 そこで、やっとサンショウウオの姿を一匹だけ捉えることができた。
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 どうやら成長する過程で、エラ呼吸から肺呼吸へと切り替わったために、息継ぎに時々水面に顔を出しているらしい。

 慎重にカメラを近づけて、写真を撮ってみると、やはり以前はかなり目立っていたエラがほとんど見えなくなっている。
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ひと月半ほど前のサンショウウオ

 かわりに、手足がしっかりとしてきている。

 それに、体調も7~8cm程まで伸びているようだ。



 詳しく観察したいと思い、すくい獲ろうと挑戦してみたが、すぐに見えない所へ逃げ込んでしまった。

 その代わりに、大きなヤンマ(種類は分からない)のヤゴが獲れた。
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 かなり大きいので、ひょっとすると、たくさんのサンショウウオがこいつの餌食になってしまったのかもしれない。




 心配になって、その後も何度か掬おうと挑戦してみたが、結局小さな幼生が一匹獲れただけで、水溜まりからサンショウウオの姿はほぼ消えていた。

 無事成長して、山へ帰ったのならいいけど、生息範囲が幅1m程の小さな水溜まりなので、どうなったのか心配だ。

 共食いし合ったり、先ほどのヤゴにやられたりして、成体になったのはごくわずかということも十分考えられる。



 
 なので、この捕まえたヤゴを元の水溜まりに返すかどうか迷ったけれど、ヤンマも減少してきている貴重な生き物なので、元の所に返してやった。

 やはり、ヒトが自然の生態系勝手にいじるのは、ご法度だ。




 後は、水溜まりに残るサンショウウオが、無事に成長し山へと帰るのを祈るばかりである。



 
posted by よっちゃん at 21:43| Comment(0) | 自然 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月14日

キキョウは綺麗で面白い❣

 庭のキキョウが満開だ。
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 全く世話をしてないのに、今年もこんなにきれいに花をつけてくれたなんて、うれしいかぎりだ。



 おもしろいのは、つぼみの段階で、五つの花弁が全部つながっていて、紙風船のようになっているところだ。
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 咲き始めると、そのつながっていた花弁が隣の花弁と切り離れて、一つ一つの独立した花弁になっていく。

 つぼんでいた花弁が徐々に開いていくタイプと違うので、実に面白い。



 また、上から見ると、花の中は見えないが、よく見ると花の中の蕊(しべ)の様子が一つ一つ微妙に違っている。

 雌蕊(めしべ)だけが、一本立っているように見えるもの。
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 雌蕊(めしべ)を囲むように雄蕊(おしべ)が五本立ち上がっているもの。
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 雌蕊(めしべ)の先端が割れているもの。
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 この微妙な違いは、自家受粉(花粉が同株の雌蕊にくっついて受粉すること)をなくすためのキキョウの知恵なのだそうだ。

 自家受粉を避けることで、遺伝的多様性を高めることができ、その結果新たな環境でも適応できやすくなるということらしい。




 受粉を虫などに手伝ってもらうタイプの植物は、このような仕組みを整えるなどして、生き残りを図っているのだ。

 きれいなキキョウも、生き残る知恵はスゴイものだ。



 
posted by よっちゃん at 18:04| Comment(0) | 自然 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする