2021年02月23日

院内の「福厳寺羅漢橋」訪問

 今日は、国道387号線を気持ちよく走り、院内の石橋を見て来た。
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 その石橋は福厳寺というお寺の境内にあり、石像がたくさん安置してある岩窟に続く参道への登り口にかかるアーチ橋だ。
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 この橋を見るために、福厳寺の駐車場に車を停めて、境内に入っていった。
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 すると、ちょうど橋の袂で土木作業をしてあった住職さんに出くわした。


 挨拶をして訪問の目的を告げると、わざわざ作業の手を止めて、いろいろと案内、説明までしてくださった。

 実に気さくで親切な和尚さんだ。

 


 最初に、橋の奥の岩窟「閻魔洞」を案内していただいた。
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 その岩窟の中には、十王像や不動明王・薬師如来に左右の牛頭・馬頭像の背後に十六羅漢さんが置かれている。
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 中央の閻魔様がかなり大きく存在感ありありだ。




 和尚さんの話では、この岩窟への参道にかかるアーチ橋の拱環石は、十六羅漢さんの数と同数の16枚にしてあるのだそう…。
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 だからか、このアーチ橋は「羅漢橋」なんだと…。




 また、このアーチ橋の下には、山水をひいて「三途の川」に見立てた小さな溜まりが設えてある。
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 その溜水には、鯉が数匹気持ちよさそうに泳いでいた。
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 「三途の川」は死者しか渡らないため、生者がこの「羅漢橋」を渡らないように配慮してあった。
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 そのため、この石像たくさんの岩窟に向かうには、橋の左側に設えられた小道を上がっていかなければならない。



 お寺は400年からの歴史があるとのことだったので、この橋も相当古そうだ。

 「いんない石橋マップ」には「江戸末期の作」とだけ出ていたが、石の朽ちた感じからするともっと古いような気もする。




 一通り説明していただいた後で、じっくりと石橋を観察した。

 こんなに間近で石組を見たり触ったりできるところは、そう多くはないので、貴重な体験だ。
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 端の幅=拱環石の長さが1m足らずだが、これだけの長さのものを16枚隙間なく組み上げるのはさぞ苦労しただろう。
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 この辺りで採れる石材(凝灰岩)は脆いそうで、石橋のいたるところが欠けたり擦り減ったりしていた。

 それも味わいだが、そのうち崩れないか心配だ。

 

 
 最後に、「昨日石を探している時に、サンショウウオ見つけた」といって、その石の所まで案内していただいた。

 石を持ち上げると、まだ冬眠中のオオイタサンショウウオ発見!
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 オオサンショウウオの生息地もそう遠くない所にあるそうなので、院内は自然豊かな所だ。。

 きれいな湧き水があちらこちらに沁み出してきているから生息していけるのだろう。



 石橋以外にも、いろんなものに遭遇できたので、とても有意義な石橋探訪だった。



ラベル:石橋
posted by よっちゃん at 22:46| Comment(0) | 石橋 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年10月19日

素朴な佇まいの院内町「西光寺橋」

 久しぶりの石橋巡り。


 今回も宇佐市の院内町へ。


 国道387号線から、耶馬日田英彦山国定公園内の「岳切(たっきり)渓谷」へ上がっていく県道27号線の途中に「西光寺橋」はあった。
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 県道27号線に沿って流れる「院内川」には、この他にもたくさんの石橋が架かってはいるが、この橋が最古だ。

 辺りを見回すと、土壁の納屋か何かが見え、何とも長閑な秋の風景だ。
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 この橋は、作られたのが江戸時代末期ということだけで、作った人も分からないらしい。
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 もともとは、西光寺へ向かう参道として使われてきたようだが、今はもうその西光寺もない。



 江戸時代の架橋なので、人しか通れないため、今はその上側にコンクリートの橋が渡してあるが、梯子を降りると渡ってみることができた。
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 下の谷川は深く、欄干もないので、渡るのにも勇気がいる。
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 昔は、みんな平気でこの上を渡ってお参りしていたのだろう。
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 橋の造りは、輪石がきれいな四角に加工して積まれている他は自然石の石組みで、実に素朴な風合いだ。

 四角に加工された輪石も、そのサイズは一定ではなく、大きさも実に様々である。
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 よくこれでアーチ橋の一番重要なアーチ部分が組めたものだ。


 流石にアーチ中央の要石は一番大きな石が使われているが、その左右の石の何個かも大きな石が使ってある。




 現在橋の袂はコンクリートで補強されているが、元々は川面からずい分高い所までがっちりとした橋台が組まれていたようだ。
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 この深くて、大雨時には急流と化しそうな川に架けられた橋も、この土台ならば早々簡単に崩れることはなかっただろう。



 

 この橋から遡って「岳切渓谷」に寄ってみたが、紅葉の時期はまだまだ先だった。
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ラベル:石橋
posted by よっちゃん at 20:29| Comment(0) | 石橋 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月21日

自然のままの石が使われた「一の橋」もすばらしい

 大雨のあとのさわやかな晴れ間。

 このところライフワークとしている「石橋巡り」に出かけた。



 今日のめあては、石橋の宝庫「宇佐市院内町」にある「一の橋」。
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 それは、国道387号線沿いにある有名な5連アーチの「鳥居橋」から東へ3km程山側へ入り込んだ北山集落にある。



 かなり狭い田舎道を進むこと数分。

 この道であっているのか心配になってきたころに、「一の橋」への矢印板を発見。
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 そこからすぐに、「一の橋」の2km程下手にある「界橋」に到着。
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 「界橋」は、民家前の川に車道と並んで架かっていた。
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 見るのにいい角度をあちこちと探したが、つる草に覆われていて、その姿をしかと確かめることができなかった。
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 気を取り直して、さらに上流の「山神社」を目指す。

 目指す「一の橋」は、その「山神社」へ向かう参道に架かっているらしい。




 しばらくいくと、集落と「一の橋」の看板が見えて来た。
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 「一の橋」の説明看板の前に車を停めて、橋を渡る。
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 まずは、神社にお参りをしてから、石橋をじっくりと観察。
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 透明度が高い川の上に架かるアーチは、噂通りの整った形で美しい。
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 輪石(アーチを構成する石)は、まっすぐ四角に切り出した石を組んであるが、その上に積まれた側壁の石には自然石が使ってあって、素朴な趣に溢れている。
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 明治26年の設置なので130年近く経つのに、輪石に少しの欠けが見られる以外はしっかりとしている。
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 下流の「鳥居橋」ほど大きくはない石橋だが、今なお現役で、集落の人たちの生活を支えているのはすごい。




 その古さといい、美しい形状といい、宇佐市の「有形文化財」に指定されているのもなるほど頷ける。


 

 「一の橋」をばっちり観察することができたので、見えにくいので諦めた「界橋」がいっそう見たくなった。

 今は、青々と茂ったつる草に両石橋とも取り囲まれており、要石をはじめ細かい石組が見えづらいので、草の枯れる秋以降にまた見に来ることにしよう。



 
posted by よっちゃん at 21:15| Comment(0) | 石橋 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする